みっころ転がり日記

もともと、オットは「怒らない」人。前勤めていた会社でも、仲間が一度怒らせてみようと企画を立て、実行していたくらいです。でも、オットなりの価値観からすれば、怒ることじゃなかったと。

オットは「悪気がなければ、悪くない」という考え方。例えば、取引先に提出する大事な物を持っていて歩いていたら、前から歩いてきた人がぶつかって落として壊してしまった。それでも「わざとじゃないんだからいいよ」って言うんですって。自分も、いくら注意していたって、不慮の事故っていうのはあるんだから、しょうがないと。だからどっちも悪くないと。

取引先に怒られるんじゃない？と聞くと、

「怒るかもしれないし、もちろん謝るけど、もうしょうがないよね〜」

と。

じゃあ、万が一、ぶつかられたことによって、自分の体の自由を奪われるほどオオゴトになっちゃったとしたら？と聞くと、

「誠意をもって謝ってくれればいいよ。悪気はないんだから。そうなっちゃったら、怒るより、できる範囲で楽しいことをしたほうがいいもん。死ぬよりはいいよ」

だって。偽善者とはまったく別の方向にいる言いっぷりで。へ〜まだ30年に満たない人生経験だけど、彼はそういう価値観を築いてきたわけです。すげえ〜。まるで悟りを開いた人みたい。

イジワルな私はさらに、今は幸せな生活ができているから、言えるだけなんじゃないの？実際は泣いて泣いて、怒って怒って、大変かもよ〜って言うと、

「そういうことは、実際に起こってから考えたらいいことで、先のことはわかんないよ。今はそう思うから、そう答えただけだよ。みっこもそんな悪いこと考えないで、楽しいこと考えたほうがいいよ」

だって。一瞬自分が俗物になって、仏様とお話をさせてもらっているのかと思ったわ。

私は「悪気がなくても、迷惑をかけたり、イヤな気持ちにさせたら悪いことになる」という考え方。だから、ぶつかってきた人には怒ると思う。

でも、それって自分の感情の捌け口として使っているのかもな〜。と、思っていたら。

「みっこはそのままでいいよ。いろんな考えかたがあって当然なんだから。違う考え方のほうが楽しいこともきっと増えるよ」

っか〜〜〜〜！参りました！

だからケンカにならないんだね。オットは注意されたらスグに謝るし、私がオットに対して、普通の人なら「不快」な気持ちになることをしていたとしても、彼は「悪気はないんだから」と意に介さなかったと、いうわけだったのね。おもっちぇ〜。

義父さんと義母さん、本当にいい子に育ててくれて、ありがとうござります。